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BURBERRYのリカルド・ティッシ、ロンドンへの郷愁の想いを込めて。【2020-21AW ロンドンコレ速報】
VOGUE
2020年2月

リカルド・ティッシが「メモリーズ」と題した今回は、セントラル セント マーチンズの学生時代に過ごしたロンドンの思い出と出身地であるイタリア、そして自身のレーベルを立ち上げる前に過ごしたインドでの体験や思い出から着想を得て、そこにブランドの核であるハウスコードを融合した。
「過去に訪れた場所や出会った人々、影響を受けた音楽など、人生の形成時期だった頃のメモリーこのコレクションに反映した」と話すリカルド・ティッシ。ピアノの生演奏が作り出す雰囲気、スタートしてまもなく登場したベージュやブラウンのすっきりとしたパンツルックたちは、あらゆる年代や階級を網羅したデビューコレクションと比較するとどこか落ち着きがある。100ルックを超えるウィメンズとメンズの盛大な合同ショーとなったが、トレンチやダッフルコート、キルティングジャケットといったアウターをはじめ、豊富に組み合わせたバーバリーチェックや男女共に多く登場したテイラードなど、あらゆる境目を超えて全ての現代人のライフスタイルに寄り添うアイテムが出揃った。
しかし、単にオーソドックスにせず、モダンルックを追求するのがリカルド・ティッシのバーバリー(BURBERRY)だ。大きさやカラーが異なるさまざまなバーバリーチェックやプレードミックスの中にさりげなくマドラスチェックを織り交ぜたり、トレンチコートをオフショルダーに変化させたりと、アイデアが満載。いくつものシャツをコラージュして出来上がったシャツドレス、ポンチョやコルセット風トップスへと変化を遂げたラグビーシャツなどは、意表を突く斬新さを持ち構築的だ。
イブニングは、チェーンメイルやクリスタルのフリンジを施し、インパクトはありつつも複雑さを取り払ったデザインとなっている。中でもリカルドと親しい友人としても知られるモデルのマリアカルラ・ボスコーヌが着用した、サテンのプリーツにデリケートなシフォンスリーブのエンパイアラインドレスは、シックかつ繊細。彼のデザインの中でもレアで貴重な1着だ。
Photos: Gorunway.com Text: Aya Tsuchii
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